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| 歯は歯肉の下にある歯槽骨によって支えられています。歯槽骨は歯槽膿漏(辺縁性歯周炎)や歯髄治療の不備によっておこる歯根尖付近の膿瘍形成(根尖性歯周炎)、あるいは歯ぎしりなどの噛み合わせの過度な負担(外傷性咬合)などによって容易に吸収され失われてしまいます(Fig.1)。 | |||
![]() ■Fig.1/種々の原因による骨の吸収について |
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| この項目では本来ならば失われる筈の歯およびその周囲の骨をCPCを応用して再生させた症例について報告致します。Fig.2のX線写真とそのトレ−スに示されるように、この症例では長期にわたる歯周病と根尖付近の膿瘍の形成によって、ほとんどの骨が失われてしまいました。この症例に対して行った処置を以下に示します。 | |||
![]() ■Fig.2/骨吸収のX線写真およびそのトレ−ス |
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| 先ず、Fig.3−a,b,cに示すように、上顎の中切歯部に局所麻酔を施した後、両側の中切歯を抜去し、同時に抜去歯の根面に付着している歯石や不良な肉芽組織等を生理食塩水中にて除去します。 | |||
![]() ■Fig.3-a |
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![]() ■Fig.4-a/不良組織等の除去 |
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![]() ■Fig.4-c/抗生剤含有CPCの填入 |
この処置と同時に、抜歯窩の膿瘍と不良な肉芽組織を新鮮骨面が出てくるまで、きれいに除去します(Fig.4−a,b)。
抜歯窩を清浄した後、そこへCPCに抗生剤を少量添加したペ−ストを填入し(Fig.4−c)、抜去歯を可及的に元の位置にくるように注意しながら再植します(Fig.4−d,e)。 |
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![]() ■Fig.4-d/歯の再植(術中) |
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| その後一時的に装着するテンポラリ−クラウン(仮歯の機能を有する歯の固定装置)によって、再植歯を隣接する歯と連結させることによって固定します。患部を歯周包填材によって被覆し、抗生剤を1週間経口投与します。以上の外科的処置は可及的に無菌的な状態にて取り行います。その後、3%H202(過酸化水素水)を浸した綿球にて毎日口腔内の洗浄および消毒を行いました(Fig.4−f,g)。 | |||
![]() ■Fig.4-f/テンポラリークラウンの装着 | |||
| 術後1週間後、歯周包填材と縫合糸を取り除き、ソフトナイロン歯ブラシで毎日の口腔清掃処置を開始しました。手術より3ヶ月後にテンポラリ−クラウンを取り外して、補綴的処置(本格的なクラウン処置)を行いました(Fig.4−h,i)。 | |||
![]() ■Fig.4-h/頬側面観(終了後) | |||
| 以上のような処置を行った結果、再植歯は正常な歯槽骨に堅固に固定されました。それゆえに、セラミッククラウン(永久固定装置)が各々の歯に完全に装着されました。セラミッククラウンは内部のフレ−ムが白金や金などの金属によってできており、その金属面にアルミナ(Al203)などを成分とするセラミックを焼盛して外側を覆うことによって出来ています。金属もセラミックも口腔内環境下では酸化や硫化によって黒ずんだりせず化学的に非常に安定しているため、歯肉炎や歯肉の変色等の歯周組織への偽害作用の心配はありません。また、物性的にもしっかりとして強いため、外力などによって破折するようなことはほとんどありません。よって、この症例では、長期に亙る予後の観察でも、歯肉炎等の歯周疾患も見られず非常に良好な経過を現在に到るまで示しています。 | |||
| 失った骨の再生 |
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