はじめに
歯の再生
歯槽骨補填
インプラントについて
おわりに
 インプラントについて
歯そのものが欠損している場合
歯槽骨補填の所で若干述べたインプラント処置について、ここでは少し詳しく述べて行きます。
虫歯や歯槽膿漏、あるいは事故等による衝撃などによって、歯冠部のみではなく歯そのものまでも失ってしまうことがあります。これをそのまま放置しておくと、見た目が悪いだけではなく現実に歯列不正が起こり咬み合わせの不調和を来たします。咬み合わせが悪くなると顎の関節に異常が生じ、顎関節症を引き起こすことになり、顔貌の変化や顎の開閉時の不快な摩擦音、顎の脱臼、耳鳴り、さらには高じて肩こりや腰痛、背骨のゆがみなど、体全体に悪影響を及ぼすようになってきます。それを防ぐために、歯の欠損部に歯と同じ機能を果たし、且つ、体に対して親和性のある人工的な歯根を埋入する処置法が開発されています。それがインプラントです。ここで忘れてはいけないのは、歯を失うということはとりもなおさず歯を取り囲む骨をも失うことにつながるということです。
歯を失うと歯槽骨は継時的に吸収を起こすということは、先に説明した通りです。したがって、歯の喪失後3年以内で、まだ歯槽骨が存在しているうちは、インプラントによる処置のみを行えばよいのですが、3年以上放置したほとんどの場合、インプラントを行う前に、まず骨補填をして基礎をつくらなければなりません。
インプラントは、歯を失い、大幅な骨の吸収を起こした人に対して行える最終手段です。症例によっては、骨を補填するために、CPCを応用することがあります。
以下インプラントについての手順と症例について、図と写真に示します。
■インプラントの治療手順
※充分な全身的、局所的な検査を行った後に処置を開始します。
消毒後麻酔を施し、歯肉粘膜を剥離して骨の形成を行い、インプラントを埋入して粘膜を縫合します。通常痛みや腫れはほとんどありません。
3〜4ヶ月経過後、インプラントと歯周組織が充分に馴染み安定したことを確認し、歯の土台となる装置を装着します。
咬み合わせの状況に応じて、クラウン、ブリッジ等を選択し装着します。その後、定期的にメインテナンスを行います。

処置前
歯の喪失により歯槽骨が吸収し、肉眼でも歯槽骨の極端な低下および巾の現象が見られます。さらに、咬合時には粘膜面に筋肉のスジの盛り上がりが生じるため、義歯の使用が不可能でした。

処置後
インプラント埋入後、歯槽が肉眼的にも正常な位置まで回復しているのが認められます。術後5年以上経過していても、ほとんどの症例で問題はありません。
歯槽骨補填おわりに